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Hi, there. Glasgow

Study in Scotland

次世代へと続く友情。@オランダ

 

どうも。リックです。

日本では既に年越しのようですが、グラスゴーは時差の関係でまだ午後5時なので、あけまして・・・はまだ言いません。笑

さて、年内?ギリギリで、 クリスマスをオランダで過ごした、きっかけとなった友情の話をしたいと思います。

 

遡ること30年・・・

 欧米に留学したら是非とも訪れたかった国がオランダであり、理由は長い長い付き合いの友人がいるからだ。その私の友人、Wはオランダで弁護士をしており、私の30年来の友人でもある。私が32歳なのに30年の付き合いなのだから、相当古い。ぶっちぎりで最長の友人だと思う。

 

 およそ30年前、私の父親はオランダの名門、ユトレヒト大学の博士課程に留学した。しかも、血筋なのかDNAのなせる業なのか、私同様、子連れ(私)で!

 母親は英語はそこそこだったようだが、毎日曇り空のオランダで、しかも当時のユトレヒト市は日本人など全くおらず、かなり寂しい毎日を送っていたと思う。(先日、孫に会いに来た母の、グラスゴーに対するコメントは、「へえ、結構日本人いるのねえ」だった。まじかよ母ちゃん、中国人の3000分の1くらいと言われてるんだぜ。)

 いつものように公園でリック(1歳半くらい)を遊ばせていたところ、何やら不審な、なんと袢纏(はんてん)を着た子連れのオランダ人女性が近づいてきたらしい。いろいろ一方的に話しかけられ、「家に遊びに来ないか?」と誘われ、(普通なら絶対に行かないが)、私の母ちゃんは着いて行ったらしい。

 嘘みたいな話だが、あれよあれよと仲良くなった二人は長い友情を育むことになり、ついでに息子たちも長い友情を築くことになった。

 

ならせっかくですから!

 Wは、オランダでも有数の弁護士事務所に所属している傍ら、ITCを活用した法律・ビジネスコンサルティングを一括して行う事業の起業を準備している。それで、ウェブサイトのデザインを日本人に依頼したいとかで、私もこの半年くらい、起業準備のお手伝い・・・主に日本語への翻訳をお手伝いしていた。

 といっても、もちろんかつてペラペラだったオランダ語は忘却の彼方なので、オランダ在住の日本人女性Kさんがオランダ語から訳したものを、私が自然なビジネス日本語に直す方式にした。

 

「そういえば、いつオランダにくるよ?」

 

 いつものように訳の意味を聞いたり、私の大学生活の悩みを聞いてもらっていると、そう切り出された。そうそう、行かなきゃって思ってたんだよ。

 せっかくならクリスマスに来てくれたらいい、というお誘いもいただき、ついでにオランダの片田舎に引っ越した彼のご両親のカントリーハウスで過ごすことになった。せっかくですから、ということで、こちらはもちろん、私の第二の両親を任じてやまない彼のご両親も快諾してくださった。

 

 オランダは、これまでも何度か訪れていたが、田舎に行くのは初めてだった。九州くらいの面積しかないのに、広大な牧草地が広がっていて、隣の家まで500mくらい。wifiは貧弱で、携帯電波はゼロに近い。うーん、大都市の人口密度もそんなに高い気がしないのに、北欧諸国と並んで技術立国、企業大国。いろいろ学ぶことは多いよなあ。。。

 

次世代へ続け

 Wの奥さんは、タイ人のEちゃんであり、私より少し年上。姉さん女房と結婚するところまで揃っているのだから笑える。私は10年前にオランダで、5年前にタイで行われた結婚式で会っているので、これで3度目だが、彼らはEUの入国管理の関係で本当に苦労した大恋愛で、お子さんが二人できたと聞くとなんだかとても感慨深い。

 私とWは1歳違いだが、なんとその息子Wジュニアも私の息子より1歳年上。なんなんだこのめぐり合わせは。そして子供のすごいところは、言葉が通じていなくても、友情は形成できるらしい。

 

「ウ・ウー!!(このおもちゃ貸して!)」

 

「ノン・ノーン!!(やだやだー!)」

 

「ウ・ウー!?ブーブ・ブーブ!!(なんだとー!この車、貸して!!)」

 

・・・阿鼻叫喚と、暴力と涙の争奪戦の末、なんだかよく分からないが、「HAHAHAHA!!」と欧米風の笑い声を上げながら、仲良く馳け廻るようになっていた。Wジュニアの方は、だいぶ身体も大きいので結構横暴だったが、まあ彼なりの友情表現らしく、「ミ・フリン(My friendのオランダ語)」と言いながら息子に抱きついていた。いい話に聞こえるかもしれないが、息子はよくそのまま転ばされてすっかり怖がっていたので、評価はなんとも言えない。

 

 しかし、今や息子の第3のおばあちゃんとなったWママも、息子に絵本を読みながら、

 

「昔、よくあなたにもこうして絵本を読んだわあ。」

 

とか言っていて、とても胸が温かくなった。そして、母親同士、私の妻とEちゃんもすっかり意気投合して、異国の子育ての話や仕事の話などで盛り上がっていた。

 

 うんうん。やっぱり来てよかったなあ。物音もせず、広大な牧場にポツンとあるカウントリーハウスだったこともあり、穏やかな気持ちで過ごすことができた。やはり、細く長くとも、そして外国人であっても、友情とはいいものですね。Wジュニアは別れの日、(あんなにいじめたくせに)息子とは目を合わせず、バイバイもしないほど寂しがっていた。ははは、先は長いぞWジュニア。長い友情を築いてね。

 

 さて、グラスゴーに戻ってきたいま、妻には公園で、風変わりなママさんを探すようにお願いしておこう。

 

 できれば、半纏きてるひとがいいかな。

 

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Photo by Rick (All Copy Rights Reserved): Amsterdam Station

息子と歩く、大英博物館。

 

 

 

 

こんにちは、リックです。

クリスマスはオランダ人の友人と、彼のご両親のお家で家族そろって過ごしています。

彼とは30年の付き合いになるのですが、そのことはまた年内に書ければ・・・書くかな・・・。

 

今日はロンドン行の思い出その2です。

 

 

たまには息子と水入らず。

 

この日は妻が、パリから来てくれた親友Nちゃんとアフタヌーンティーに出かけたため、私と息子はお留守番に。「連れてこうか?」と言われたが、たかが数時間面倒を見れないパパではカッコ悪いし、たまには妻にも息抜きしてもらいたかったので、息子と水入らずで出かけることにした。

 

Hell weeksの間、朝9時ごろから大学に行って、そのまま夜中の1〜2時頃に帰る生活だったため、息子なりに”パパ・ロス” (by妻) だったらしく、このロンドン行では何かと「パパ♡パパ♡」と抱きつかれていた。自分でも幸せな父親だと思う。ま、これなら楽勝でしょ。

 

 

・・・ところがぎっちょん。

 

 

せっかくだし、私も大好きな大英博物館に連れて行きたいと思い、ゴロゴロとバギーを押して行ったところ、大英博物館ってめっちゃバリアフルですね。今まで子どもと行ったことがなかったから、気づかなかった・・・。まず入り口の荘厳な石造りの階段では、当然ながら誰も助けてくれないため(誰だ?欧米の人は日本人よりよほど助けてくれると言ったのは・・・。)、1人でひいこらバギーを担いで一段ずつ、荘厳な造りを楽しむハメに。父のスリリングな気持ちを察してか、息子の方は大喜びで足をバタバタ、バタバタ。マジやめてくれ。

 

それと入り口で少し残念だったのは、対テロ警戒なのか、巨大な掘っ立て小屋が入り口に登場し、そこでセキュリティチェックも受けなければならないことだった。昔は、、、と言っても少なくとも2年前までは、門から件の階段まで一直線に立派な雰囲気を楽しめたが、なんだか今は東京ドームで入場整理されてるおっさん達を思い出す光景だ。まあ、時節柄というべきか、仕方ないけど、なんだかサミしい時代だ。

 

そしてバリアフルその2。大英博物館、造りが格好いいのはいいのだけど、中二階のようなエリアが多く、かつ、スロープのようなものも着けていない。警備していそうで実は何もしていない警備員たちも、特に子連れバギーや車椅子の人に配慮している様子はなく・・・車椅子の人とか、どうしてるんだろう?こういう点は、やっぱり日本の科博とか、西洋美術館の方が圧倒的に配慮が行き届いている気がする。

 

・・・と、ひと通り文句はつけてみたものの、そういうところを除いてしまえば、展示物はさすが世界一!!息子はエジプトの石碑を見て興奮し、ロゼッタストーンを眺めて何やら分かったような顔で私を振り返り、巨大なモアイ像を威嚇するのであった。

 

 

彼女発見?

 

さらに・・・興奮した息子は、ついにバギーを飛び降り、自らバギーを押しまくり、モアイ像に突撃しはじめた。時々、この子は本当に1歳半なのだろうか?と思う精力ぶりを見せる我が子だが、さすがにモアイ像に特攻隊よろしく体当たりされてはコトなので、取り押さえて休憩することに。

 

「ウ・ウー!!(父ちゃん見てた?)ウーウーウー!!(あのモアイ像、ボクのこと怖がっとったな)」

 

赤ちゃん用の水筒の水をゴクゴクと飲み、オッサンのように「ぷはー!」と息を吐きながら、自分の勇敢ぶりをアピール。この仕草、息子はよくやるのですが、赤ちゃんはみんなやるのだろうか。生ビールじゃないんだからさ・・・。そしてたぶん、モアイ像はお前のことなど気にもしてないぞ。パパは、(お前が歴史的な遺産に傷をつけやしないかと、)怖くて仕方なかったが。

 

「ウ・ウー!?(あり!?あれは・・・!)」

 

どしたの。

 

「アーリア!?」

 

アーリアちゃん、というのは息子がたまにお世話になる保育園に来ている、パキスタンかインド系の女の子であり、息子より1ヶ月だけお姉さん。保育園に迎えに行くと、「バーイ♡」とにこやかに彼に手を振ってくれ、かつ美人さんである。何を勘違いしたのか、息子の方はアーリアちゃんを彼女と思っているらしく、何かと「アーリア♡アーリア♡」。寝てても寝言で「アーリア♡アーリア♡」。よほど好きらしい。

 

「ウー!ウー!パパ!パパ!!アーリア!!(パパ、アーリアがいる!急いであそこ連れてって!!)」

 

叫びつつ、ベンチから跳ね起きて走りだそうとする息子。うーむ、本当か?眺めてみると、確かに、インドかパキスタンの親子連れがおり、お嬢さんはアーリアちゃんに似てなくもない。

 

「アーリア♡アーリア♡パパ!ウ・ウー!!(パパ!ちょっと離して!!)」

 

・・・いや、違うから。確かに似てるけど。

恋に盲目になった息子を、エジプトのプトレマイオス2世の石像が生温かい目で見下ろしている。なかなかシュールな画だ。

 

「ウー!ウー!ウ・ウー!!(離せー!離してー!人さらいー!)」

 

結局、無理やりパパに連れ出された息子は、世界の・・・いや、大英博物館の中心で愛を叫びながら、展示室から退場したのだった。まあ、せっかく来たんだし、2階にあるミイラやらなんやら見て帰るかと、とろとろとバギーを押し始めると、失意を克服して金貨に夢中だった息子がいつの間にか静かになっている。覗き込むと、すやすやと寝ていた。

このとき、オックスフォードも入れて3日目の昼、何もかもが初めてづくしで疲れ果てていたのだろう。改めて防寒具を着せ、毛布を掛け直し、ホテルに帰ることにした。

 

2人きりだったということもあるが、とても自分が展示物を楽しむ余裕はなかった。いや、それどころか喫茶店で飲み物を買ったり、トイレに行くのも一苦労。独身時代が懐かしくもありつつ、これはこれで新しい境地に立ったと思えば、面白いと言えなくもない

 

何の夢を見ているのか(予想は着くんだけど・・・)幸せそうに眠る息子に、よしよし、また来ような、と話しかけて、世界一の博物館を後にしたのでした。

 

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Photo by Rick (All Copy Rights Reserved): the University of Oxford

オクスフォード大学の教授宅へゆく。

 

 

 

 

 

こんばんは。

リックです。急遽、日本から友人が公用でロンドンに来ることになり、ついでだからと他の友人との予定もぶち込み、賑やかな数日を過ごしてきました。今日はその「ついで」でオックスフォードに行ったときのお話。

 

 

ディナーに招かれる

 

前にも触れたが、私の妻はオックスフォードに留学経験があり、そこで社会学系の修士号を取得している。せっかくロンドンに行くなら、ついでに当地の空気を息子に吸わせたいと思い、旅程に組み込むことにした。やっぱり懐かしいのか、楽しそうに道案内してくれる妻と、母ちゃんの機嫌がよくて幸せな息子もご機嫌であり、二人の機嫌がいいと私も幸せなので、家族みんな、和やかな時間を過ごすことができた。街全体が古代からの大学都市ということもあり、なんだか知的な香りがする。やはり歴史ある名門と、歴史だけの迷門との違いだろうか。。。

 

そんななか、幸運にも、妻の指導教官だったT先生がご在宅ということが分かり、しかも夕食に招いていただけることになった。ホテルから近いこともあり、約束の時間に徒歩でお伺いすることに。ドキドキドキ、オックスフォードの先生ってどんな方なんだろう。

 

「まあ〜。Yちゃん、久しぶりねえ〜。さあ入って入って!」

 

既に教官業務は引退されていることもあって、なんだか可愛いおばあちゃん、という感じの方だった。いきなり哲学とか歴史の問題とか出されたらどうしようとか思っていたが、もちろんそんなことはなく、温かな雰囲気の食堂にお招きいただいた。そこで、旦那さんでこれまたオックスフォード大学教官のG先生ともご挨拶。ちなみにご子息はケンブリッジを出てエンジニアになられているのだとか。どんだけすごい一家なんだ、と思うが、本当に気さくで、優しい雰囲気の素敵なご夫妻だった。

 

基本的に場所見知り・人見知りには無縁の息子は、ニコニコしながらあっちにうろうろ、こっちにうろうろ。ついでに鍋にスプーンを叩きつけてドラム演奏まで披露。・・・いやお前、もう少し遠慮しろ。

 

T先生自ら焼いてくださったローストチキンをメインに、政治から私の専攻の話やら、お二人の研究の話まで、色々な話をしたり聞かせていただいたりと、かなり知的好奇心を刺激される夕べだった。作家の浅田次郎さんも小説の中で書いているけれど、難しい話を難しくするのは誰にでもできるが、難しい話を簡潔に話せるのは本当に頭が良い人だけだと思う。あれほど苦戦した統計の話も、G先生が面白おかしくご自身の研究も織り交ぜて話してくださると、「ああ、あの数字のズレってそういうことなのか!」と納得できたり、新しい発見も多々あった。大体、私が課題で使っている貧困指数の主な開発者の一人だっていうんだから、笑ってしまう。たぶん初めて、ネームバリューと関係なく、こういう場に留学できた妻を羨ましく思った。

 

 

底のない好奇心

 

しかし、もっとも度肝を抜かれたのは、キッチン、書斎、居間、果てはお風呂まで、ありとあらゆる場所にライトが取り付けられていること。ちょっとやそっとではなく、ほとんど全ての角に設置してある。「こうしておけば、どこでも本が読めるでしょう?」とニッコリされるT先生。ちなみにお風呂もやたら広く、一人が入ってる間、もう一人は外に座って、議論するのだとか。私たち夫婦も相当議論好きだし、読書好きだと思うが、これには二人とも口がポカーン。

 

知的好奇心の塊だからね。あのお二人が学生の研究に興味がない、と言うのを聞いたことないのよ」

 

と妻はあとで言っていた。どんな研究でも面白いと思い、そのいい所を引き出すべく、学生に向き合っているらしい。もっとも、面白くても理論的にツマっていないところには容赦ないんだろうけど。何代にもわたって当地の教官を務めている家系でもあるらしく、その蔵書量もハンパではない。地下から天井裏まで本、本、本。ジャンルも古今東西、圧倒されてしまう。私の親父の書斎もたいがいだが、あの書斎で香る本の匂いを思い出した。というか、量と時代的に、あのどこか懐かしい匂いをさらに濃縮した感じだろうか。

 

夜の8時くらいにはお暇するつもりが、話が盛り上がったり、お家のなかを見せていただいているうちに、結局11時くらいまでお邪魔してしまった。外に出ると、一寸先も見えない濃霧で、なんだか夢の世界にいるようだった。

最後にT先生から「そうそう。お父様の書かれた論文か、書籍か、送るの忘れないでね」と、にこやかにお願いされてしまった。

 

 

 

うーむ、どこまでも底のない好奇心。脱帽です。

 

 

 

 

 

 

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 Photo by Rick (All Copy Rights Reserved): Cab & Cafe in London

日本人の学部生に会う。@グラスゴー大学

 

 

 

どうも。リックです。

すっかりクリスマスモードになり、大学の図書館も寒く、寂しい感じになっています。

課題でバタバタしていて書き忘れていたのですが、だいぶ前に日本人の学部生とお話したので、感じたことを書き留めておきたいと思います。

 

国家公務員としてのアドバイスを・・・?

 

「お時間ありますか?もしよかったらご紹介したい学部生がいるんですけど」

 

・・・と、連絡をくれたのは、私の盟友であり、愚痴トモでもあるMBA生のY太だった。

学部からグラスゴー大学に入学した3年生で、ぼちぼち進路のことを考えていて、公共に携わる仕事を考えているので、国家公務員である私から、何かアドバイスしてあげてもらえないか、とのことだった。

 

こほん。

 

Y太よ。おれは、元・国家公務員だ。漢字一字でずいぶん将来の不安が増えちゃうんだよ?・・・とかどうでもいい上に自虐的なことをチクチク言いつつ、面白そうだったので会ってみることにした。

 

待ち合わせの場所に到着し、Y太と雑談すること10分くらいだろうか。くだんのKくんと、その同級生のMちゃんがやってきた。Kくんはさわやかな好青年で、Mちゃんは絵にかいたような京都美人。こちらがアドバイスを求められているのに、「学部から入るってどうなん??」とか「英語って上手になりました??」とか、色々話を聞かせてもらった。

 

いいじゃん。突き進めば。

私は最初、まあ日本で就職するなら、情報収集で遅れをとらないように、〇〇ナビとかに登録したり、帰国者向けのシンポジウムとかに行くのかなあ、とか無難なことを言っていた。自分でも全くツマらん大人だと思う

 

・・・が、どうも二人と話しているうちに、なにか違うような気がしてきた。

 

私は日本の母校で、国家公務員ないし地方公務員を目指す子たちのために、学内講座や先輩からの座談会などのアドバイザーや講師をしていた。公務員を目指す、といっても、実際には民間も併願していて、親に言われて講座に来てるだけの子もいたので、実際には人生相談みたいになっていたことも多い。そういうわけで、たぶん、私はほかの30代のひとよりは、「最近の若者」(@日本)についてよく接していた方だと思う。バリバリ系の子もいたし、引っ込み思案な子もいた。世間からは頼りないとかぼろくそに言われがちだが、基本的にみんな真面目で、意欲もある子たちだった(私に言わせれば、世間の方が若者に頼りすぎだ、と思うんですがね)。

 

ただ、どうもこの二人と話していると、いい意味で彼らとはまた違うような気がした。なんというか、彼らはいい意味でのんびりしていた。

 

日本にいると、どうしても、大学3年生頃になったら〇〇ナビに登録して、リクルートスーツ着て一生懸命就活して、就職したら一生懸命働いて・・・みたいな形になりがちだ。自然、ある時期になると街中に同じ’戦闘服’を着込んだ若者たちがあふれることになる。・・・これ自体、日本の弱みでもあれば、強みでもあるという方もいるので、一概には否定しない。私は好きじゃないけれど、一律に否定はしない。

 

でも、このときあったKくんとMちゃんは、まあ個人の話なので詳しくは書かないが、何がしたいの?と聞くと、かなりハッキリ、専門的な分野での希望を答えてくれた。これは、少なくとも私の経験上では、日本で会った学生とはだいぶ違う。ごく一部の優秀な・・・額面上は優秀な子を除いて、日本で会った学生の悩みの大半は、「急に何がしたいと聞かれても・・・」と、就活に戸惑ってる子が多かった。それに比べると、ニッチにやりたいことがあるし、そのためなら大学院などの選択肢も考えてもいい、という回答は、いい意味でのんびりしてていいなあと思った。

 

結局、最初のアドバイスは変更して、「ニッチにやりたいことをつきつめて、少しずつ、つてを作って頼っていく」戦法をアドバイスすることにした。彼らなら中央官庁でも大企業でも、日本での就職は難しくないと思う。でも、就職自体は人生の最終目標じゃない。

 

やりたいことがわからない、という日本で会った学生の言葉も、私は本音だと思うし、それはそれでかえって型にハメて長期的な教育を施していく日本企業のやり方に合っていると思う。私はドロップアウトしてしまったが、これ自体は弊害はあっても、一つのいいやり方だとも思う。ただ、欧米の大学で教育を受けて、しかも高校生のときから欧米の大学を選ぼうと思う自律した子たちに、果たしてそういう型が合うのかどうか・・・。

 

むしろ、やりたいことをやりたいように突き詰めればいいんじゃない?

 

たぶん、欧米のひとに相談したらこう回答するような気がする。日本では無責任になりそうなので言いづらいが、欧米で教育を受けていれば、こういう回答もあるかなあと思ったのでした。

 

そういうわけで、果たして彼らのために役立つアドバイスができたのかは大いに疑問だが、帰国したらアドバイザーは続けるであろう私にとっては、視野が広がるいい機会だった。そして、うすうす考えていた、できれば我が息子は学部から海外留学させたい、という思いも強まった。

彼の人生だから、彼が決めることだが、いつか、しかるべき時期がきたら、KくんやMちゃんの話をしてあげたいと思った。ちょっと話がそれる結論だけど、にこにこしながら見上げる息子を見て思う。

 

いいんだよ。人生のびのびやれば。

 

 

 

 

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Photo by Rick (All Copy Rights Reserved): Cafe in London

アカデミック・エッセイ必勝?法

 

 

どうも、リックです。

だいぶ時間が空いてしまいましたが、予告していたとおり、今日は初回のエッセイで試してみた、割とうまくいきそうなエッセイの書き方を備忘的にご紹介したいと思います。

 

 

エッセイの書き方

 

キャッチーなタイトルにしてみたものの、結構当たり前なことを書くことになると思うので、期待された方には「なんだー、そんなことかー」と思われるかもしれない。でも、私の専攻の一部でもあるが、戦略・戦術の神サマたるクラウゼヴィッツや孫子、秋山真之は異口同音にこう言っている。

 

当たり前のことを、当たり前のときに、当たり前にやってる奴が勝利する

 

むむ。ちょっとかっこつけようと思って、おおげさな感じになったかな。でもこれって、仕事でも研究でも真理だと思っていて、奇抜なアイデアや戦法は、一時はいいけど、やっぱり長期的に使えるのは「当たり前」なものだと思う。もちろん、エッセンスとしてユニークな発想は必要だけども。

 

今回、セメスター1の前半戦で出された課題は、お題が何を求めているのかキャッチするのが難しく、自分の書いたものがタスクリスポンス(採点の対象となる、論じないといけないポイント)にちゃんと答えているのか、ちょっと自信が持てなかった。・・・が、それでも割となんとかうまくいった「当たり前」の戦法はこんな感じ。

 

戦法その1- 2:8:2の原則(introduction : Body : Conclusionの文字数比率は2:8:2になるようにする。)

戦法その2- 書いてる時間よりも、準備と推敲の時間を長くとる

戦法その3- アウトラインをしっかりつくり込む

戦法その4- 持ち場を離れない、太らない

戦法その5- 他人の目を入れる

 

戦法その1は形式的な話だが、学内の補足講座で教わったもの。欧米のエッセイはやたら形にこだわる。細かく言うと、イントロダクションや結論の中でも書くべきお作法は沢山あるが、ここでは書き切れないので省略したい。すぐできるのは、2:8:2で総単語数を割ってしまい、各パートをその単語数の中に収まるように書き切ること。 ああ、、、書きたいことがいっぱいあるから、結論は減らそう、、、 とか、そういうのはダメ。私のプルーフリーダーだった英国人のJじいさん、語学コースのMr.G教官は、「結論パート、舐めテンじゃないですヨ。軽ク見るト痛い目二会いますヨ」と、よく言っていた。

 

戦法その2と3は、一体的な話。語学コースのどの教官も言っていたが、一番マズいアプローチの仕方は、いきなり書き始め、締め切りぎりぎりまで書き続け、提出するというやり方だそうな。体感的には2〜3000語のエッセイだったら、書くの自体は半日から一日で十分で、あとはアウトラインの構成、推敲、それに校正業者に費やすとちょうどいい感じだと思う。(全体で1~1.5週間くらい)。普段から論文などを読むときも、電子書籍ならタグ付けしておいたり、紙媒体なら読書ノートを作ったりしておくと、アウトラインを作るとき、文章に落とし込む作業がだいぶ楽になると思う。問題は・・・そう簡単に予定どおりいかないことだけども・・・。

 

戦法その4は、特に1~3をおろそかにしてるとハマりがちなツボで、「せっかくこれも調べたから」とか「これは自分的に大事なポイント」・・・みたいなのをタスクレリスポンスと関係ないのに入れ込むと、減点される。現在の教官にせよ、語学コースの教官にせよ、Shape up & Stick to main idea!! と、それはそれはしつこいくらい言っていた。文学者で大学教授の私の親父は、留学前に二言三言だけアドバイスをくれたが、それは「お前が調べたことなど、教官は誰も読みたいと思ってない。教官が読みたいと思うものをお前が調べるんだ。マズいメシ(下手くそな論文)をたらふく食わされる(読まされる)教官の身になって考えろ。研究したことの98%は無駄になる、それが学問だというものだった。そのときは、まあそんなもんかな、と思ったが、今は結構納得している。ちなみに彼によれば、この’事故’を避ける最良の方法は、アウトラインをしっかり作りこむこと、だそうな。

 

最後に、たぶんこれが一番大事だと思うけど、他人の目をいれること。まず、アウトラインを作る段階で、明後日の方向にいかないように、クラスメートや教官と雑談すると、意外なほど簡単に内容がまとまる。特に、教官たちは忙しくない限り、「これってこういう意図ですか?」と聞くと普通にアドバイスしてくれるので、おすすめ(日本では反則みたいな話だが、欧米では別にいいらしい)。そして、出来上がったら、ネイティブチェックをかける。友人に頼んでもいいし、業者に頼んでもいい。例えば、グラスゴー7の一員であるYちゃんはランゲージエクスチェンジで友達になっているネイティブに頼んでいるらしい。

私の場合、妻の審査を経たものをJじいさんに送っていた。最近Jじいさんは忙しくなってきてしまったため、セメスター1の後半は、'Grammarly'という自動校正ソフト→妻の一次審査→校正業者と、3次にわたるチェックを経ていた。そうすると・・・自分でも嫌になるくらい、ミスが見つかる・・・。ちなみに・・・この手順を踏むと、クラスメートが書き始めるころに自分は書き終えていないといけないという、ストイックで辛いスケジュールを覚悟しなければならない・・・。

 

 

まあ・・・こんな感じなのですが、多少なりとも、これから留学する方、している方(、そして何よりも自分(!))の役に立てば幸いです。

 

ちなみに、「そんな七面倒くさいことは期待していない。もっと魔法のように簡単に書ける方法を教えろっ!」と思った方。それ、私が一番知りたいです。

そして、「その程度ならもうやってる。他にももっといい方法があるぜ」という素敵な方。ぜひお問い合わせ欄からメールをください。笑

 

なお、上記でご紹介した校正ソフトと校正業者ですが、私が使っているのは以下になります。ソフトはクラスメートのインドネシア人のUくん、業者はこのブログの読者でもあるSさんから教えていただきました。よろしかったらご参考ください。

 

校正ソフト:

www.grammarly.com

 

校正業者:

qualityproofreading.co.uk

 

 

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Photo by Rick (All Copy Rights Reserved): Oban Bay

【速報!】Tomoさん、ご卒業おめでとうございます!

 

 

みなさん、こんにちは。

リックです。

 

現在、午前1時@図書館です。眠い、頭いたい。

 

 

速報

 

エッセイについていろいろ書きます、予告してから2週間くらい。全くブログが更新できない。恥ずかしい話だが、課題、課題、課題、プレゼン、課題、という流れが一度に来てしまい、かつ完全に時間配分に失敗したため、かなり追い込まれている。

 

・・・が、そんな中、嬉しいご連絡があった。

 

「ぼちぼち卒業証書きたんなら、回想録でいいからブログアップしてくださいよー」

 

と、このブログの前身(?)の筆者であるtomoさんにダメ元でお願いしていたところ、快く書いていただくことができましたので、お祝いの言葉とともに、このブログでご紹介させていただきます。

 

こちら↓

ameblo.jp

 

 

なんとmeritまで取得されたということで、心からお祝い申し上げます。

また、tomoさんのブログから引き続いて読んでくださっている読者の皆様(いつも、ありがとうございます!)は、ぜひ読んであげてくださいませ。マジ長いですけどね。

 

tomoさん、本当におめでとうございます!

 

(・・・え?ちょっと投げやり?明日、締め切りなんです。)

 

 

 

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Photo by Rick (All Copy Rights Reserved): Angus Beef Steak

めおとのグルメ。 グラスゴーの美味しいお店。 〜鉄板焼き屋さんでタパスを食べる〜

 

 

 

 

また間が空いてしまいました。

課題が終わらない、リックです。眠い。

 

 

めおとのグルメ、はじめました。

 はじめました、というか、実は始めて長いのだけど、我が家では夫婦(めおと)のグルメなる美味しいお店探しをやっている。もともとは東京で、孤独のグルメ を観て触発されたわたしが、子どもを誰かに預けて、週に一度、妻と美味しいお店を探そう!とわがまま(贅沢)を言って始めたのだった。

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 グラスゴーに来てからは、割とずっとバタバタしていたので、なかなかできなかったが、せっかく時間もあるしということで、久々に、英国の地でめおとのグルメを再開することにした。別にグルメレポーターでもなんでもないので、

 

 「んんん!口に入れる前からおいし〜い♪」

 

とか、

 

 「肉汁がとろけるぅぅ♡」

 

・・・みたいな描写はない。

 

 

さて、そんなわけで記念すべき第1回は、こちら!

グラスゴーにお住まいの方、スコットランドにお住まいの方はぜひ?一度。

ご旅行で食事にいい思い出を残したい方はぜひぜひ。

 

OX Finch

http://www.oxandfinch.com/

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タパス形式の鉄板焼き屋さん

 

 割と、グラスゴー大学近く、ウェストエンドと言われる閑静なエリアの一角に牛の絵がかかっている鉄板焼き屋さん。野菜、お肉、シーフードなどなどからタパス(小皿)形式で創作料理が食べられる。だいたい、一皿6〜10ポンドくらい。シェアでちょっとずつ何皿か食べるのがオススメとのこと。

 

 二人なら4皿がベスト、と言われたが、まあ西洋人じゃないし、3皿で十分でしょ、ということで、3皿+チップス(フライドポテト)を注文することに。

 

 ・うさぎの冷製ナントカ

 ・サバのナントカ焼き

 ・スコットランド牛のステーキ 椎茸とナントカ添え

 ・フライドポテトのトリュフ風味

 

をチョイス。うさぎ、にギョッとされる方もいるかもしれないが、英国ではうさぎは歴とした害獣認定を受けているくらいで、普通に食べる文化。ピーターラビットの中にも、「ぼやぼやしてると人間に捕まってパイにされちゃうわよ!」みたいな描写がある(らしい)。

 

 うさぎはなんとなく鶏肉とツナ缶を混ぜたような味だったが、淡白で割といけた。付け合わせのスモーク・ポテトと相性がいい。サバは、なんかすごい日本風に近いというか、久々においしいサバいただきました!という感じだった。付け合わせがチョリソーだったのはちょっと謎だが、一緒に食べるとおいしいのかもしれない。

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(うさぎの冷製ナントカ)      

 

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(サバのナントカ焼き)

 

 そして、ちょっと高いけどステーキの椎茸添えはかなり美味しかった!ソースがそもそも醤油ベースなのか、椎茸との相性抜群。残念ながら肉汁がとろけたりはしないが、赤身でこのお値段なら、全然また食べたい。財務大臣(妻)が許してくれたら食べたい。

               

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(スコットランド牛ステーキ)

 

 

 結構面白かったのが、トリュフの粉末を入れ込んだポテトフライ。トリュフが香りつつ、食べてもちょっとトリュフの感じがありつつ、でもやっぱりただのポテトフライという、貴重なようなそうでもない感が満載だが、まあおいしい。

 

 英国料理よりはちょっと日本食ぽくもあり、日本の創作料理のお店よりはちょっとギトギトしてるかなという感じだが、ワインとかウイスキーとかと一緒に食べたらもっとおいしいのかもしれない。

 

 ・・・自分で言うのもなんだが、なんて、淡白な食レポなんだ。しかも料理名をちゃんと記憶していないってどうなんだろう。

 

  こほん。

 

 まあでも、たくさん課題があるので今日はこの辺で。

 次回は、満を持して高得点エッセイの書き方!・・・または食レポ第2弾を書きたいと思います。

 

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 Photo by Rick (All Copy Rights Reserved) : Isle of Mull