Hi, there. Glasgow

Study in Scotland

祝・開設半年 & 閲覧数5000件突破。@グラスゴー大学 留学ブログ

こんにちは、リックです。

いつもこのブログをご覧いただき、ありがとうございます。

 

 

半年経ちました。

あっという間というべきか、ろくに更新もしないで、というべきか、このブログも一昨日をもちまして、開設半年を迎えました。もともとは全然ブログなどやるつもりはなかったのですが、前任?のtomoさんのブログのファンだったことから、まんまとtomoさんにノせられるままに、半年も書いてしまいました。

 

ちょうど半年たったタイミングで、閲覧数も5000件を超えました。まあ、1日で5000件とか1万件とか閲覧されているブログもあるので、偉そうなことは言えませんが、それでもこんなブログが5000回も誰かに読んでもらえたのだと思うと、とても嬉しいです。いつもありがとうございます。

 

思いがけないよかったことは。

ブログを書いてみて、始めたときは思いもしなかったよかったことも沢山ありました。

 

一つは、書いているうちに自分の経験や思い出が再整理されて、体験しているときは気づかなかったのに、書いているうちに気づいたよさなどが結構ありました。

 

他には、やはり新たな出会いでしょうか。始めたばかりの頃にご連絡いただいたSさんは、何度かブログでも取り上げてきましたが、いまや良き友人でもあり、Ph.Dを考える上では、よきメンターになってくださっているような気がします。最近は、他にもメールをくださる方(※)もいらして、いまスコットランド在住の方、イングランドで頑張っておられる方、これから留学される方など、このブログを通じてお知り合いになれた方が増えてきたのも、嬉しい誤算でした。

※ブログサイトの斜め上にメールアドレスがあります。

 

これからは。

一方で、書いていて反省とか、もっとこういうの書けばよかったとか、色々思うんですが、如何せん本業は今は学生ないし研究者の卵なので、ブログの方はマイペースを維持したいと思います

 

いずれにせよ、クスッと笑えて、留学しているひと、これから留学したい人のモチベーションにつながればいいな、気持ちを共有できたらいいなと思って書いてきたので、5000回も読んでもらえたことに、感謝です

 

それもあって、書いていて一度読者の方に聞いてみたかったことを、アンケートにしてみました。これから1ヶ月くらい、オープンにしておきますので、よろしければ下記のリンクからご回答いただけたら幸いです。

※アンケートは匿名です(ipアドレスの追跡もオフにしています)。かつ、質問は3問のみですので、よろしければご協力ください!

 

(読者アンケート)

MSc Glasgow Studies 読者アンケート Survey

 

 

それでは、今日は簡単ですがお礼のみにて失礼します。

折り返し地点ということで、これからもMSc Glasgow Studiesを宜しくお願いします!

 

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Photo by Rick (All Copy Rights Reserved): A College of the University of St. Andrews

迷友の父、現る。

 

こんにちは。リックです。

やっとエッセイ一本を英語プルーフリーダーであるJじいさんに投げ込み、彼に見てもらってる間に、私は次の課題へ。ええと、次はなんだって?はあ?エッセイ5000語?学部生の卒論とほぼ同じ単語数じゃない・・・。

 

まるで波状攻撃のようにやってくる課題群。これで来週丸々グラスゴーを離れてしまって大丈夫なんだろうか・・・。

 

やはりこの男、なにか持っている。

 

そういうわけで、波状攻撃と戦うべく、日曜も図書館にこもり、煮詰まったところで一時夕食を食べに帰宅した。

 

いつもと気分を変えて、反対側の道から大学の丘を下り、少し遠回りでケルビングローブ美術館の前を歩いていたときのこと。スコットランドらしく綺麗に晴れ渡った夕方の空の下、気持ちよく歩いていたのだが。

 

「おーい、リックー!」

 

美術館の前の大通りの交通量をものともせず、にこやかに信号を無視し、手を振って近寄ってきたあの男。おしゃれなサングラスをかけ、長身を悠々としながら歩いてくる姿は、知らなければ「ハンサムな白人」だが、誰だか知っている私にとっては・・・。

 

「ああ・・・、ジュリアン」(参考記事はこちら)

 

「なんだよ、その ’ああ・・・’って。いやあ奇遇だなあ。何してんの?まさか図書館でまたガリガリ勉強してたなんてことは・・・」

 

してたよ。悪かったな。と、捕まる前にさっさと帰宅しようとしたところ、見慣れないが、どこかで見たような気もするダンディーなおじさまと一緒にいるようだった。ええと・・・あれ?どこかで見たような・・・。

 

「あ、そうそう。これ、うちの親父。

 

「ええっ!!」

 

見たことある気がするわけだ。息子同様、快活な笑顔でこんにちは、と握手を差し出されたが、あまりにびっくりして一瞬ドギマギしてしまった。よく見るとめちゃカッコイイ。ジュリアンもハンサムだが、渋くて、キーファー・サザーランド(「24」のジャック・バウアー)みたいだ。

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(キーファー・サザーランド)

 

「いやあ、ドイツから遊びに来たんで、グラスゴーを案内してたんだよ。これから一杯飲むんだけど、一緒にどうよ?」(by ジュリアン)

 

「ん・・・。いや、忙しいからいいです。」(by 私)

 

カミさん、すでに飯作って待ってるし。一杯じゃなくて「いっぱい」飲むことになりそうだし。

 

「えー!いーじゃん。いいじゃんいいじゃん、まじで、ちょっとだけ!な!な!」 (by ジュリアン)

 

「おいおい。ご家族がいるんだから、無理に誘ったらいかん。・・・でもどう?一杯だけ。まあ、せっかく来たし、息子の友達とは一杯やりたいなあ。ま、ま。」(ジュリアンパパ)

 

親父さん、なんだかんだ言って全然フォローする気ないじゃん・・・。人懐こい笑顔を浮かべた二人に耐えきれず、わかった、じゃあ一杯だけ・・・と押し切られてしまった。

 

パブ・アイラ・イン

 

押し切られたとはいえ、ここでジュリアンのペースに乗せられてはいけない。まだ今夜は図書館に戻り、エッセイもう一本仕上げないと・・・。

ただ、私はこの日学んだ。悪友は恐ろしいが、悪友の父親はもっと恐ろしいということを。いや、恐ろしくはないんだけど、あまりにも楽しく、結局「いっぱい」飲んで、その日は撃沈した。妻にめっちゃ怒られた。

 

留学生がよく使う地元のパブ、「アイラ・イン」の小さいテーブルに陣取った私たちは、グラスゴーの地ビール、ベルヘブン・ベストを飲みながら、ドイツの地ビール、地料理、日本人のドイツ人のイメージ(その逆しかり)、クラスの話や旅行の話をしながら盛り上がった。ちなみにジュリアンは空軍中尉だが、ジュリパパは栄えあるドイツ連邦軍の大佐だ。かなり若いのに、めっちゃえらい。おそらく放蕩息子と違って、キレキレのエリートなんだろう。何度も言ってあれだが、キーファー・サザーランドとビール飲んでるみたいで、本当に渋い。当然、彼の仕事の話は限られたものの、私の役所時代の話や、修士論文のテーマなども聞いてくれ、短い時間だったが、二、三有益なコメントもくださった。

 

親父さんもかなり聞き上手だと思うが、パパっ子のジュリアンは一生懸命クラスであった楽しいことや、一緒にいったクレイジー・キャンピング(参考記事はこちら)の話などを嬉々として話していた。うーん、こういうところ、こいつ可愛いんだよなあ。親父さんの方も、たぶん初めて聞く話ではないだろうが、「いやあ、君たち、本当にクレイジーだなあ」と、ころころ笑いながら話を聞いてくれる。ん?・・・いやいや、お父さん、クレイジーなのはあなたのご子息だけです。念のため。

 

「いやあ、こいつ、いっつも勉強してるから(※)、俺が色々誘ってやってるんだよ(エッヘン)」(by ジュリアン) ※(筆者注)してません。

 

「いやあ、こいつ、いっつも呑んでるから、たまには勉強したほうがいいと思うんですけどね!」(by 私)

 

「・・・。ま、二人とも、足して2で割るとちょうどいいくらいに、楽しい学生生活を送ってくれ。」(by ジュリアンパパ)

 

留学先で、仲良くなった友達のお父さんと会う、というのは想像もしなかったけど、若干煮詰まっていたなかで、いい気分転換になった。全然知らなかったが、ジュリアンの親父さんは大学生のときに子供(ジュリアン)ができてしまい、狭いアパートでわんわん泣かれて大変だったという話を聞かせてくれた。私も今は学生でかつ親なので、とても共感できるし、親しみのわくエピソードだった。結局、大学での専攻はビジネスだったが、大学を出たあとは軍に入ったのだとか。

 

「リック、セメスター2終わったらハンブルグに来いよ!絶対だぞ!」(by ジュリアン)

 

「おう。そうだそうだ。メシもビールもうまいぞ!」(by ジュリアンパパ)

 

また、二人揃ってニコニコ。

 

 

はいはい。・・・ああ、なんか、遠からず行く気がしてきたな、ハンブルグ。

 

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Photo by Rick (All Copy Rights Reserved): The Royal Navy Submarine, Clyde bay

順風、吹き始めた?

 

どうも、リックです。

グループワークが全て終わり、4月末まで、およそ週一ペースで課題の提出があるという、それはそれで悪夢のような Super Hell Weeks (by London 男子) が始まりました。

ま、でも仕事を思えばなんでもないし、グループワークと違って煩わしいメッセンジャーアプリの連続的な通知音もしないので、マイペースに淡々と乗り越えたいと思います。

 

 今日は、現状報告的な日記です。

 

いい風が吹いてきた・・・か?

 

以前、逆風はもういいから順風吹いてくれ!とブログに書き、スコットランドの神々(一人も名前知らないけど)に祈ってきた成果がでたのか、最近、順風が吹いてきている・・・気がする。

(参考記事はこちら

 

まず、サマースクールに合格した。

このサマースクールは、7月中旬から4週間にわたって、ケンブリッジ大学で開催されるもので、国際関係学のなかでも私がいまいち弱かった領域をカバーしてくれるコースになっている。トリニティ・ホールというカレッジにお邪魔し、睡眠と食事に加え、カレッジとケンブリッジ大学の図書館双方へのアクセス権も与えられる。最後は学会もあり、4週間だけのスーパーバイザーも付いてみっちりしごかれるらしい。わずかだがEU圏の共通単位とDiplomaも授与される。

 

迷友ジュリアンの「迷うな!何事もBritz kriek!!日本人とドイツ人のお家芸だろ!!」という訳の分からない激励(※)のもと、アプライオープン後1週間で全ての手続きを終えたのが奏功したのだと思う。同級生が書類を提出する頃には、もう合格通知をもらっていた。正直、合格して本当に嬉しい

※ブリッツ、とは電撃戦のことを指し、元々は第二次世界大戦時にドイツ軍が周辺国に電光石火のように侵略して成功した作戦のこと。「日本人と」というのは、日本も開戦後、マレー半島を電光石火で侵略したから。ちなみに、こちらでは転じてビジネスとかでも使うようで、ノルウェー人やオランダ人など、かつての「被侵略国」のクラスメートもたまに「ブリッツでエッセイ片付けよう」みたいな使い方をしてたりします。彼のジョークも、この辺は多くの日本人と感覚が違いますね。

 

そして、帰ってきた統計のレポートの結果もよかった。

私というよりも助けてくださった、エジンバラ在住のPh.Dでこのブログの読者でもあるSさんと、妻の友人で日本の某国立研究所が誇る才媛Wさんのおかげだ。たくさんのミスや曖昧な部分、変な用語の使い回しを指摘していただいて、もはや自分のレポートなのか若干怪しかったが、まあ結果は結果。Sさん、Wさん、本当にありがとうございました。結果以上に、統計にアレルギーがなくなったこと、使ってみることに前向きになれたことが、たぶん最大の成果です。引き続き精進します。

 

ついに修士論文もスタート

もう一つ、自分のなかで最大の懸念だったのが、修士論文のスーパーバイザーがどんな先生かということ。コースディレクターからの情報で、専門性に不安がないのは知ってたが、スーパーバイザーは採点者の一人でもあるので、変な先生だとヤだなあ、と思っていた。

先日初めての面談があり、ドキドキしながら研究室に伺ったところ、ギリシャ人の女性の先生で、穏やかないい先生だった。意外にも私のいるSchool of Politicsの副部長だった。え、偉い・・・。いいひとでよかった(再)。先生の名前が発音できず、というかどう発音するのか分からず、事前にクラスメートのギリシャ人の女の子に教えてもらった。

 

「えーと、みるみる・・・ちゃかちゃか?」

 

「ノーン、リック、全然違うわよ。ハリポタの魔法やってんじゃないのよ。私について発音して、はい・・・」

 

・・・的な恥ずかしいやりとりをクラスの爆笑の中で繰り返すこと5回。ついに合格をもらった。第一印象大事ですからね。「どうも初めまして、チャカチャカ先生」とか言ったらその場でスーパーバイジーをクビになっていたかもしれない。聞いておいてよかった。

 

先生からは、時系列的なことと、ケーススタディーの対象国を絞り込むほか、テクニカル・タームの使い方などをきちんと整理するように指示され、あとは、「うん、面白いんじゃない」という感じだった。次は4月半ばに面談を設定され、それまでにプロポーザルを用意せねばならない。先々のことを考えても、いい先生に当たったのは大きい。Ph.Dに行くとしたら、推薦状も書いてもらうことになるし。

 

忙しいけど。

 

さてさて、それではあとはセメスター2の終わりまで爆進あるのみ!時間はやや足りないが、なんとか頑張らねば!と思っていた・・・ら。

 

「おめでとうございます。あなたのステータスは’Successful’に変更されました」

 

なんと、順風どころか猛烈な追い風。不合格だったはずのオックスフォード大学のスプリングスクールから補欠合格の連絡がきた。3月の最終週に開講される同講座にギリギリで滑り込めることになった。「第2ウェイティングリスト」といういかにもダメそうなベンチ席に座っていたので、もう不合格と思って何も準備してなかったのに、現地ではしこたま統計や数学の授業に追い回されることになってしまった。

(そういうわけで、再来週のこの時間は、番組名を変更し、「MSc Oxford Studies」をお送りする予定です。今から更新しない予感がムンムンしますが、乞うご期待。)

 

この嬉しいような、必ずしもそうでもないような知らせにより、私の時間管理ステータスも「やや足りない」から「絶望的に足りない。超やばい」に変更になった。

 

う、うーん。これは忙しい・・・、たぶん、今回の留学中でも最強度の1.5ヶ月になる気がする・・・。ただ、確かに大変そうだが、これはきっと「もう一歩踏み出せるように頑張れ!」というスコットランドの神々(名前知らないけど)の叱咤激励に違いない。

 

 

頑張ります。風が吹いてるうちに、行けるとこまでね。

 

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Photo by Rick (All Copy Rights Reserved): Seafood of Scotland

トイレ禍 〜英国滞在中、最大のクライシス〜

 

こんばんは。リックです。

このブログのお問い合わせメールアカウントが、いつの間にかipadに表示されなくなっており、いくつかいただいていたご質問が放置されていました。そもそもそんなにメールがくるわけでもないので、真剣にチェックしてなかったツケでもあるのですが、ここしばらく忙しかったこともあり、放置されていた皆さま、誠にあいすいませんでした。

 

さて、今日は渡英後、我が家を襲った最大の悲劇についてです。

 

流れない。

 

あまりブログで触れてこなかったが、私たち家族は、最初に当てがわれた家族寮が「旧ソビエト連邦みたい」な暗くてジメジメした部屋で、かつ階段も急で、歩き始めたばかりだった我が子には危険だったため、かなり強引に大学と交渉して分捕った、中々いいお部屋に住んでいるさらに強引に交渉し、家賃も据え置きで元の部屋と同じ価格にしてもらった。私が疲れると妻、妻が疲れると、子供が泣き、子供が泣き止むとまた私が出てくるという交渉に、大学のアコモデーションデスクは「マジでとっとといなくなってくれ」と強く願っていたに違いない(悪)

 

そういう訳で、広いリビングにベッドルームと独立キッチン、トイレを備えた我が家は、かなり快適だ。しかも通常、他のフラットでは制限がかかっている暖房も、なぜか我が家は制限装置が壊れており、使い放題。遊びにくるクラスメートたちが国籍問わずにゴロゴロして帰っていくという、夢の地となっている。

 

ただ、入居したときから、トイレの具合だけがあんまりよくなかった。レバーを押しても手応えが弱く、3回くらい強く押さないと水が流れない。水流も、なんだか弱々しい。そして、今年に入ってからはさらにひどくなり、ポンプのようにガシガシとレバーを押しまくらないと水が流れないという事態になっていた。

 

そして・・・。ついに壊れた。

 

「水が流れない」

 

まあ、それだけならなんてことなかったが、やはりここはイギリスだった。

こちらの人は、よく「ちょっと待ってね」と表現するときに「Two Seconds♪」とか「Two Minuites♪」とかよく言う。だが、文面通りに信じてはならない。私のなかでは、

 

2 sec = 20 min

2 min = 2 h

ASAP = over 1 week

Call back soon = good bye, forever

 

である。

そして、やっぱりトイレ修理でもお国柄がでた。日曜の夜にレセプションに電話したところ、「今日はサービスがないので、明日朝すぐ行きます」とのことだった。まあ、日曜はこっちの人は働かないので、それは仕方ない。

・・・が、待てど暮らせど翌朝も修理人はやって来ない。たぶんそうだろうなと思ってたけど。

 

私は授業だったため、妻が待機していたのだが、あまりに来ないので、妻がレセプションに再度確認したところ、「修理が混んでいて、今日中にはいけないかもしれない」。

 

「どんだけイギリス中でトイレ壊れてんだよ!」

 

という妻の怒りに触れたレセプションはちょっと慌てて催促したらしい。ちなみにトイレが壊れている間、私は大学で用を足せるが、妻はいちいち5分くらい離れたレセプション棟までトイレを借りに行かねばならない。しかも、「来る前に電話しろ」となぜかトイレ予約を要求(これも妻の怒りに触れたレセプションは「インターホンでいいです」と取り扱いを変更したらしい)。

 

そして、修理人はやってきた。夕方16:30くらいだったろうか。

ひとしきりトイレを眺めた修理人は、強いスコットランド訛りでこういった。

 

「うーん。こりゃダメだべ。おら一人で直せねーから、応援呼ばないと。でんも、今日はもうおせーから、今日は来れるかねえ」

 

そして去っていったらしい。

レセプションからは、私宛に状況と見通しを知らせるメールがきた。これがまた笑える。

 

「今日、あなたのフラットに修理人を迅速に送りました。ただ、技術的な問題から再度の訪問が不可欠であり、今夜中、もしくは翌朝早く、ないし24時間以内にお伺いします」

 

いやいや、なにその「明日の天気は、晴れ、若しくは曇りでしょう、でも雨かもしれません」みたいな連絡は。もはやいらないぞ、そのメール。

 

平和への脅威

 

トイレに行けない、ということに加え、待てど暮らせどやって来ない、来ても不誠実なサービスに、妻がついにキレてしまった。正確に言うと、私の妻は基本的に大らかなのでトイレの一つや二つで怒ったりはしないのだが、たぶん、イギリスの細々したストレスで疲れていたのだろう。しかも彼女は以前イギリスに2年留学しており、細々した不満はその頃から溜まっている。

 

「コーヒーでも飲む?」(by 私)

 

「飲まない!トイレ行きたくなるでしょ!」 (by 妻)

 

お、おお・・・、と椅子に座って読書していると、息子が何やら難しい顔をしている。

彼が難しい顔をするとき、その原因は二つしかない。何も考えていないか、うんこしてるかのどちらかだ。

 

ただ、最近息子は賢くなり(親バカですいません)、用を足すとおもむろにオムツ置き場までトコトコ歩いて行き、自分でおむつと、おしりふきを両手に持って、またトコトコと親のところにやってくる。1年とちょっと前、生まれたばかりの頃なんて泣き叫ぶなかで無理やり変えていたのに、信じられない進歩だ。私が目を細めてそんなことを考えていると、機嫌の悪い人がひとり。

ママ、ママ♪と両手におむつとお尻拭きを持って近寄る彼に一言、

 

「いいよねえ。トイレ使わなくていいひとは」

 

ぴくっ、と危険を察知した息子は180度回れ右し、パパ♪パパ♪と、私の元へやってくる。もうホントにやだ、イギリスやだ、、、と涙目でつぶやく妻を尻目に、私はおむつを替える。

 

「まあまあ、明日は来るって。今日のことはもう水に流してさ・・・」(by 私)

 

「水が流れないの!!」 (by 妻)

 

いや・・・あの、すいません。おむつを替えられながら、息子は小さい声で、身振り手振りで私に何かを訴えかける。

 

「パパ!パパ。パーパ?ママ、パパー!」(パパ、ちょっとママがやばいよ。なんとかしてよ。危機管理はパパの管轄でしょ!)

 

うむ・・・。そうだな息子よ。なんとかしよう。

結局、翌日昼過ぎになっても修理人は来ず、「あいつ、絶対うちのこと忘れたな」と判断した私が再度レセプションに電話したら、「あ」とのこと。「あ」じゃないよ。

 

「では、ASAP(as soon as possible) 手配しますので・・・」

 

「ダメ。」

 

「は?」

 

「あなた方のASAPって、3日は放置して、そのまま忘れるでしょ。今回は本当に困るの。immediately 対応しろ。」

 

経緯が経緯なので、すぐ対応する、と言ってくれ、結局夕方5時に別の修理人がきたらしい。私はまた不在だったが、その修理人は30分でトイレを直し、こう言ったらしい。

 

「別に簡単でしたけど。なんで昨日のやつは直せないなんて言ったんだろう」

 

私は後から話を聞いて、本当にこの瞬間、家にいなくてよかったと思った

なんにしても、こうして我が家のトイレはワンプッシュで流れるようになり、カミさんの機嫌も直り、渡英後最大のクライシスは去っていった。

 

 

・・・。

 

 

ああ、スッキリした。

 

 

 

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Photo by Rick (All Copy Rights Reserved): The University of St. Andrews

フリー・ライダーについて考えさせられる@グラスゴー大学 グループプロジェクト

 

こんにちは。リックです。

また・・・更新が・・・。意外にもこんなブログにアクセス数がちょっとずつ伸びておりまして、感謝しつつ、でもやっぱり更新が・・・。

高頻度で更新していた私の前任(?)、tomoさんの凄さが今更身にしみます。MBAのあの忙しい生活でどうやってあんなに更新できたんでしょう。

 

今日は、やっぱりどこでも現れる人間関係の難しさについて、です。

 

 

潰れた週末。

 

前にもちょっと触れたのだけど、セメスター2に入ってから毎週のようにディベートやらプレゼンテーションやらグループレポートがどさどさと入り、集団生活が死ぬほど嫌いな私はかなりストレス が溜まっていた。他人のペースに合わせるのだけでも嫌なのに、結局また、英語の壁がいちいち立ちはだかる。「なにバカなこと言ってんだ、うるせえこのクソガキ(※)」と思っていても、それを表現できない。

※同級生のほとんどが、役所や会社で言えば一年生職員 (or 社員)みたいな年齢のため、私くらいの年の社会人経験者からは多かれ少なかれこういう感想を聞きます。面白いことに国籍問わず。もちろん、時と場合と相手によりますが。

 

例えばディベートでは、オタクっぽいEU圏の女の子と組まされてしまい、準備段階で何か一言言うと、めちゃくちゃまくし立てられる。向こうも私のことは嫌いみたいだったけど、なんか、1発撃つと機関銃で1000発撃ち返される感じで勝負にならなかった。はっきり言って内容は全然くだらないこと言ってるので、言い返せないのが本当に悔しかった。先週終わって、本当にせいせいした。

 

極め付けは先週末のこと。今週月曜日に成績の30%を占めるグループレポートの締め切りがあり、何週間も準備してきた内容を、金曜日に集まってお互いに最終確認をすることになっていた。私の本来のコースでないクラスだったものの、メンバーは割と仲良く、和気あいあいと進めてきたので、みんな安心して、週末はバイトやらジムやら旅行やら、めいめい予定を入れて楽勝モードでいた。私も息子が熱を出して延期にしていたセント・アンドリュースへ旅行することにしていたのだが。

 

・・・ところがぎっちょん。

 

チームに約一名、問題児がいた。このブログを長く読んでくださってる方が想像するであろうあの男・・・ではない。(参考記事はこちら)

 

決して悪いヤツではないのだけど、某中央アジア政府の派遣できているKくんの出来が飛び抜けて悪かった。彼は私もびっくりするくらい英語が下手なのだが(申し訳ないが仰天するほど下手だ)、レポートにほとんど何が書いてあるか分からない。かつ、たぶん打ち合わせの日程とかを聞き取れていなくて、打ち合わせにも現れない。

 

正直言って、私も英語は下手だし、常にそういうリスクにさらされているので、気持ちはわかるというか、ちょっと仕方ないかなという気もするが、長い期間にわたって、チームメートの鬱憤は溜まっていた。生粋スコティッシュのローサは怒ってメールしたらしいが、「返信に何書いてあるか分からん!」とさらに怒っている。

 

結局、このままでは全員の成績に関わる、という危機感の下、全員で彼のパートを手分けして書き直すことに。

笑えない冗談のようだが、スペイン人のエルナンはジムで走りながら論文を読み、スウェーデン人のイーダは遠出先で犬を遊ばせながらコメントを付け、ローサはバイト先のパブで英語を直し、私はスコットレール(スコットランド鉄道)で息子を完全無視して膝の上でパソコンを打ちまくった。ホテルでも深夜まで作業し、家族サービスになるはずだったのに非難轟々である。(まあ、妻は理解してくれたが、息子は当然キレていた。)

 

フリー・ライダーとみんなの鬱憤

 

まあ、結局なんとかなったし、きっと5年後にはいい思い出になってると思うのでどうでもいいが、色々考えさせられた。特に、ローサとイーダの怒りはすさまじかった。勤勉で鳴らす北欧とスコットランド人だけあって、こういうのは許せないらしく、結局担当教官に抗議のメールを送って、レポート提出後に互いを評価するシートを提出する騒ぎになった。さすがラテン民族のエルナンは、「いやあ、まいったねえ」みたいな感じだったが。本当、いつもラテンのムードメーカーには救われる

 

ちょうど同じころ、中国人でほぼ親友となりつつある梁(リャン)くんから悩ましいんだよねえというメールをもらった。曰く、クラスで中国人の子が欠席した友人の代理でサインしようとしたところ、アメリカ人の女の子がキレて叫んだらしい。「お前ら中国人はいつも固まっていて、中国語しか話さなくて、非協力的で、無礼で、フリー・ライダーで、しかも英語が下手だー!!ぼけー!!」という感じだったらしい。

梁くん自身は醒めた男なので、そもそも普段から同胞たちとは距離を置いているが、「まあ、確かにさー、それなりに当たってるとは思うんだけど、だからってあそこまで言うかなあ。なんて反応していいか困ったよ」とぼやいていた。ちなみに、私の感覚でもそこまで言わなくてもいいんじゃない、とは思う。まあ、一部当たってるとは思うものの、梁くんはじめ、マジメで頑張ってる中国人を何人も知ってるし。

 

この二つのエピソードを聞いた妻の感想は奇しくも私の感想と一致した。

 

「なんか・・・みんな若けーな・・・。」(by 妻)

 

正直、働いてればデキが悪いやつ、ずるい奴なんてゴロゴロいるし、そんなに目くじらたてなくてもいいんじゃない、という気もする。むしろどうやって引っ張り上げるかの方が大事な気がするんだけど・・・と考えていたら、結局、「みんな若いなあ」という結論に至った(だからこそ、私がスコットレールで作業してても妻は怒らなかったのだと思う。)。

 

確かに、Kくんももうちょっと積極的に情報を取りに行ったり、相談してれば、英語が下手でもこんなに責められることはなかったと思うが、一方で、英語が下手な苦しみって、下手な者同士でしか分からないことのような気もする。アメリカ人が言うのは論外としても、EU圏のひとが英語上手なのは当たり前なんだし、あんまりフリー・ライダー扱いってのもちょっと違うような。

もっとも、要するにみんな、ちょっとずつ溜まってきたストレスが弾ける時期なのかもしれない。正直どうしても、「ああ、責められたのが自分でなくてよかったー」という感想も否めない、どうも他人事でない

 

昨日、やっとレポートも終わり、自分の所属コースでのプレゼンも終わり、全てのグループワークが終了した。

 

なんだかものすごくグッタリしたが、クラスが終わって帰る道すがら迷友・ジュリアンに愚痴ったところ、「お前モチベーション下がっとるな。そんなんじゃプロフェッサーになれないぞ 、ほれほれ!」と笑い飛ばされた。「も」は余計だよ。

 

うーん、そういえば、ジュリアンに限らず、私のコースメートは「皆で仲良くやってこう!」という雰囲気が大きい。フリー・ライダー論は若者たちに付き合わされて疲れたが、うん、コースメートのありがたさが分かったから、よしとしよう!

 

 

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Photo by Rick (All Copy Rights Reserved): The Pier in St. Andrews

通学路で遭難しそうな話。

こんばんは。リックです。

だいぶ春らしくなってきたスコットランドですが、時折寒い日がやってきます。

それだけならいいんですが・・・。 

 

遭難しそう。

スコットランドに留学しているというと、経験者からは「寒くて大変だよ」と言われ、知らない人からも「寒そう!」と言われる。でも、あまり知られていないが、スコットランドの冬は、気温自体はそんなに低くない。年間の平均気温比較でみても、実は東京よりちょっと低いくらいだ。 ニューヨークとか、ミシガン、シカゴの方が実はずっと寒いし、降雪量も多い。

 

特に、今年は地元の人が「異常気象」というほど晴れの日も多く、比較的暖かい日が多かった。・・・が、それでも時々、通学路の途中でこのままビバークしてしまいたい、と思うことがある。

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                     ※写真は(もちろん)イメージです。

 

私の学生寮から大学までは、だいたい徒歩で20分くらい。気温は低くないのに(と言っても0度付近ですが)、家に(or 大学に)着く頃には、ひどいときには「遭難者のよう(by 妻)」になることがある。

 

特に、深夜の通学路はやばい。(今年はたまにしかないが、)ただでさえ強い風がさらに強くなり、雨が横から降り、下からハネてくる。ユニクロのヒートテックを下にはき、上からつま先までゴアテックスの服や靴を履いていても、図書館(or 家)に着くころにはグショグショになってしまう。そういうときはたいてい、水をはたいてふき取って、服を乾かすこと、が図書館に着いて最初にやるべき仕事になってしまう。

 

最近はリュック(これも本当は防水なんだが)の内側のPCやiPadが濡れたこともあり、夕食後、図書館に戻る際は天気を確認し、危なそうなときはリュックにレインカバーをかけることにしている。・・・登山かよっ!と言いたくなる。

 

ミシガン大に留学した私のかつての腹心の部下にして今は友人のNちゃんは、10分の距離のスーパーに行くのにも夜は車を使うらしい。理由を聞いたら、さすがアメリカというか、天候というより治安上の理由なんだとか。そういう意味では、グラスゴー、特にウェストエンドは安全だ。別に図書館に深夜の2時までいても、帰り道で危険を感じることはないし(女性は別だと思うが)、むしろ自転車人口と比べても、グラスゴーは徒歩人口の方が多い気がする。(これは、英国でも都市によるらしい)

 

だが、如何せん天気が悪いと、車があるなら迷わず使いたいなあと思う気持ちになることはある。別に毎日ではないし、今年は特に回数は少ないらしいので構わないが、ひどいのに当たると図書館に着く頃にはヘトヘトに、そして家に変える頃には身体が芯まで冷え切っていることもある。・・・勉強以前の問題がある気がする。 

 

目を閉じればそこに。

特に、こないだのはひどかった。アタマに防寒・防水の帽子もかぶり、手袋も普段より厚いのをしているにも関わらず、全然寒い。時刻は0時過ぎ、行きもすごかったが、帰りもすごかった。図書館の回転扉を一歩出ると、風がびゅうびゅう吹いて、雨が白い煙をあげている。日本で言うと台風みたいなものだろうか。寒さと相まっているところが最悪だ。

 

ああ・・・、今夜は、図書館に泊まろうかな。

 

振り向くと警備さんが謎の笑顔で、👍いいネ!👍サインを私に送っている。

全然👎よくないネ👎なんですけど。

 

 

グラスゴー大学は、丘の頂上を起点にキャンパスが広がっているため、帰り道は必ず坂道があるのだが、その日はもはや小川に。イギリス特有のデコボコの悪路の水たまりはもはや池に。目を閉じて吹き付ける雨風を感じると、そこはまるで北アルプスの稜線のよう。しかも、ときどき雨に氷の粒まで混じってるんですけど・・。

 

ほうほうの体で家に帰り着くと、我が家では息子が「あちいあちい」と言わんばかりに布団を跳ね上げて、寝言を言いながらすやすや眠っていた。

 

「パパ、パパ♡ あっちー!」 (あっち行け。)

 

   ・・・。

 

 

夕方、一度家に帰って夕食をとり、息子と遊んで寝かしつけてから図書館に戻る、というのは中々キツイ。家は暖かいし快適だし、外に出るという一事がかなり苦痛だ。特に、こういう天気のときはもはや勉強以前の問題のような気もする(再)。

私の妻も、最近は「頑張ってね♪」よりも「ま、気をつけてな♪」と言って送り出してくれるようになってきた。・・・うん、行き道で頑張らないとそもそも大学にたどり着けないからな。

 

そんな(たまに)過酷な通学路ですが、実はいい面も。たいてい、図書館に着いたあと、家に帰ったあと、登山と一緒でなぜか結構リフレッシュしている。なぜなら、歩くのに精一杯で、その日あった嫌な事など、思い出している余裕が、ない。

 

・・・晴れればこんなに綺麗な場所ないんだけどな。スコットランド。

 

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Photo by Rick (All Copy Rights Reserved): A rainy day in a countryside, Scotland

最高の迷友。@グラスゴー大学の同級生

 

こんばんは。リックです。

 

息子の第一次反抗期が始まって3週間ほど。日に日に家庭内で治安維持部隊(私・妻)と自由の闘士(子ども)の衝突が激化しています。

 

「パパ、NO! BUTA! あっちー!!」 (パパなんて嫌い!ブタやろう!あっちいけー!!)

 

英語と日本語が微妙に混じり合う我が家の闘士は、ママがパパのお腹を指差して「パパ、BUTAさん♪」とか笑っていたのを覚えていたのか、言葉使いまで苛烈に。

 

はあ。アタマ痛いわ。

 

迷友ジュリアン

 

ずっとこのブログを読んでくださってる方は、「あの男」と言えばこの男しかいない、ということはお分かりになるだろう。栄えあるドイツ連邦軍の中尉にして、リアルネイチャーマン、そして成績は絶不調独走中のジュリアン。筋肉が引き締まった長身、金髪、碧眼、快活にして笑顔がさわやかという、絵に描いたようなアーリア系ハンサムガイだが、どうにもズレているような憎めないような、私の人生史上最高の迷友

 

しばらく結構忙しく、遊びに誘われても旅行に誘われても断っていたのだが、「前に連れてってくれた日本食レストランのナナクサに行きたい!」と頼まれ、一緒に行くことに。まあ、なんのかんの言っても、いっつも誘ってくれるんだからいい友達だよなあ。言葉も違うのに。

 

そしてなんのかんの言っても気が合うのか、ナナクサへの行き道も(ちなみにジュリアンは3戸隣のマンションに住んでいる)しょうもない冗談を言いながら二人で笑い転げて歩いていくことに。

 

「なあなあ、リック。お前、奥さんはいつ日本に帰るんだ?早く先に帰ってほしいんだろ?自由になれるもんなあ。だろ?だろ?」

 

・・・お前、それうちのかみさんが聞いたら2度とお前に巻き寿司作ったり唐揚げあげたりしてくれなくなるぞ。

 

いやいや、息子の負担も大きいから、ちょっとまだ考え中だよ、と言ったところ、「えー!なんで!それじゃMull島とかIslay島のキャンプ行けないじゃん!!」となぜか猛抗議が。

 

「いや、その話聞いたけど、行くって・・・言ってないよね。」

 

いや、言った!奥さんが帰ったら検討するって言った!と駄々をこねるジュリアン。かわいいなあ、お前。日本人が「検討する」って言ったら「No」ってことなんだよ。スカイ島だって相当無理したんだぞ。だいたい、俺忙しいし。・・・と言うとまた怒るので、適当にあやすことにした。なんだか、家の中でも外でも子ども達をあやしてばっかりな気がするのは気のせいだろうか。

 

とはいえ、やっぱり。

 

ナナクサでは3月中旬まで、おかみさんのMさんの発案でサバの味噌煮が期間限定で提供されており、この日は特別に味見?させてもらった(ちなみに超おいしかったので、グラスゴー9・・・いや、さらに勢力拡大して現在11にも宣伝した。)。サバは臭みがあったりして(ちなみにMさんはほぼ完璧に臭みをとっている)、なかなか外国人受けが難しいらしいが、ジュリアンにどうよ?と聞いたところ、相当気に入ったらしい。

 

「いや、スコットランド人は知らないけど、ドイツでは結構サバ食べるよ。今は旬だし、いや、これはイケるよ。この・・・ミソペースト?これもうまいなあ。」

 

おお。よかったよかった。ていうか、私も相当久しぶりに「日本の味」を食べた気がする。うーん。期間内に家族でもう一度食べに行こうかな。

 

話はなんとなく真面目な方向に行き、サバを二人でつつきながら、修士論文や夏の予定、帰国後の話などに移っていった。私は結構、修士論文以外にもサマースクールを受験していたり、それ以外にも秘密のプロジェクトを進めていたりするので、それなりに忙しい。ジュリアンも、6月にはドイツの国防大に復帰し、9月には部隊に復帰するため、結構忙しい。そう考えると、旅行行ってる場合でもないよねーと言いつつ、論文について意見交換をしていると、やっぱりジュリアンって頭いいのかもな、と思う瞬間があった。

 

私の修士論文のテーマは、国際問題というよりは国内問題を起点に考えるので、コースのタイトルに「Global」ってある割にあんまりグローバルでもない気がするんだよねえ、と話したところ、ちょっと真面目風に(少なくともそう見えた)考えたジュリアンは、

 

「いや、そうでもないだろ。リックが研究したいことって、原因はドメスティックな話だけど、結果とか影響はインターナショナルなことじゃん?そういう意味では、国内問題が国際社会に与えるインパクトがどれくらいあるのか研究する、ってことになんじゃないの。」

 

おおぉぉぉぉ。すごい。考えなきゃいけないことが簡単に一つ減った。「ジュリアンって「やかん」以外のことも真面目にもの考えるんだね!」と真剣に褒めたところ、その話はもうよせ・・・と怒られた。

 

なんとなくそれを起点に、ドイツでの国内事情やら、私の研究課題に対する軍の考え方などを教えてもらった。将来の話もいろいろして、それなりに不安は常にある、という話をしたところ、「いや、お前の研究は○○なところが面白い。それに頑張ってるのも俺は知ってる。だからそんなに不安に思うことはないよ。なんとかなるって。」と励ましてくれた。

 

日本人(やアジア人、特に中国人や韓国人)と将来の話、チャレンジの話をすると、概ね、「そんなリスク取って大丈夫?」「よく奥さんが許してくれたね」という反応が一般的だ。もちろん全員じゃないが。

ただ、今回のジュリアンもそうだけど、クラスメートたちと将来の話をすると、「ココが面白いね。すごくいいね。それで、そうするために具体的にはどうするの?」という反応が一般的だ(注:彼らは、本当に「すごくいい」とは思ってない。)。前者に対しては「そんなこと知らねーよ」としか答えられないが、後者に答えるのは、具体的に返す必要があるので、ある意味で緊張感が漂う。でも前向きな質問だから、いつも生産的だ。

 

話していて気づいたが、特に、自分はジュリアンと話すとき、ほとんど英語のミスを気にしていない。悩みや不安も、小さいことから大きいことまで、気負わずに話せている気がする。英語でもそういうレベルで付き合えるのは、ジュリアンと、まだブログで取り上げてないが中国人の梁(リャン)くんの二人くらいかもしれない。

 

そうかあ。やっぱり、いい友達なんだなあ、としんみりしながら、家路に着いたのだった。

・・・が、やっぱりタダでは帰してもらえず、「リックも行くだろ♪?」といつもの調子で近所の教会に連れ込まれ、金曜の夜に集まっている学生たち、中国人、ガーナ人、アルジェリア人、アゼルバイジャン人、メキシコ人etc etcと深夜まで熾烈なテーブルゲームに巻き込まれたのだった。

 

 

 

ああ、疲れた。

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Photo by Rick: 熾烈なテーブルゲーム。腕パンパン。