Hi, there. Glasgow

Study in Scotland

オクスフォード大学の教授宅へゆく。

 

 

 

 

 

こんばんは。

リックです。急遽、日本から友人が公用でロンドンに来ることになり、ついでだからと他の友人との予定もぶち込み、賑やかな数日を過ごしてきました。今日はその「ついで」でオックスフォードに行ったときのお話。

 

 

ディナーに招かれる

 

前にも触れたが、私の妻はオックスフォードに留学経験があり、そこで社会学系の修士号を取得している。せっかくロンドンに行くなら、ついでに当地の空気を息子に吸わせたいと思い、旅程に組み込むことにした。やっぱり懐かしいのか、楽しそうに道案内してくれる妻と、母ちゃんの機嫌がよくて幸せな息子もご機嫌であり、二人の機嫌がいいと私も幸せなので、家族みんな、和やかな時間を過ごすことができた。街全体が古代からの大学都市ということもあり、なんだか知的な香りがする。やはり歴史ある名門と、歴史だけの迷門との違いだろうか。。。

 

そんななか、幸運にも、妻の指導教官だったT先生がご在宅ということが分かり、しかも夕食に招いていただけることになった。ホテルから近いこともあり、約束の時間に徒歩でお伺いすることに。ドキドキドキ、オックスフォードの先生ってどんな方なんだろう。

 

「まあ〜。Yちゃん、久しぶりねえ〜。さあ入って入って!」

 

既に教官業務は引退されていることもあって、なんだか可愛いおばあちゃん、という感じの方だった。いきなり哲学とか歴史の問題とか出されたらどうしようとか思っていたが、もちろんそんなことはなく、温かな雰囲気の食堂にお招きいただいた。そこで、旦那さんでこれまたオックスフォード大学教官のG先生ともご挨拶。ちなみにご子息はケンブリッジを出てエンジニアになられているのだとか。どんだけすごい一家なんだ、と思うが、本当に気さくで、優しい雰囲気の素敵なご夫妻だった。

 

基本的に場所見知り・人見知りには無縁の息子は、ニコニコしながらあっちにうろうろ、こっちにうろうろ。ついでに鍋にスプーンを叩きつけてドラム演奏まで披露。・・・いやお前、もう少し遠慮しろ。

 

T先生自ら焼いてくださったローストチキンをメインに、政治から私の専攻の話やら、お二人の研究の話まで、色々な話をしたり聞かせていただいたりと、かなり知的好奇心を刺激される夕べだった。作家の浅田次郎さんも小説の中で書いているけれど、難しい話を難しくするのは誰にでもできるが、難しい話を簡潔に話せるのは本当に頭が良い人だけだと思う。あれほど苦戦した統計の話も、G先生が面白おかしくご自身の研究も織り交ぜて話してくださると、「ああ、あの数字のズレってそういうことなのか!」と納得できたり、新しい発見も多々あった。大体、私が課題で使っている貧困指数の主な開発者の一人だっていうんだから、笑ってしまう。たぶん初めて、ネームバリューと関係なく、こういう場に留学できた妻を羨ましく思った。

 

 

底のない好奇心

 

しかし、もっとも度肝を抜かれたのは、キッチン、書斎、居間、果てはお風呂まで、ありとあらゆる場所にライトが取り付けられていること。ちょっとやそっとではなく、ほとんど全ての角に設置してある。「こうしておけば、どこでも本が読めるでしょう?」とニッコリされるT先生。ちなみにお風呂もやたら広く、一人が入ってる間、もう一人は外に座って、議論するのだとか。私たち夫婦も相当議論好きだし、読書好きだと思うが、これには二人とも口がポカーン。

 

知的好奇心の塊だからね。あのお二人が学生の研究に興味がない、と言うのを聞いたことないのよ」

 

と妻はあとで言っていた。どんな研究でも面白いと思い、そのいい所を引き出すべく、学生に向き合っているらしい。もっとも、面白くても理論的にツマっていないところには容赦ないんだろうけど。何代にもわたって当地の教官を務めている家系でもあるらしく、その蔵書量もハンパではない。地下から天井裏まで本、本、本。ジャンルも古今東西、圧倒されてしまう。私の親父の書斎もたいがいだが、あの書斎で香る本の匂いを思い出した。というか、量と時代的に、あのどこか懐かしい匂いをさらに濃縮した感じだろうか。

 

夜の8時くらいにはお暇するつもりが、話が盛り上がったり、お家のなかを見せていただいているうちに、結局11時くらいまでお邪魔してしまった。外に出ると、一寸先も見えない濃霧で、なんだか夢の世界にいるようだった。

最後にT先生から「そうそう。お父様の書かれた論文か、書籍か、送るの忘れないでね」と、にこやかにお願いされてしまった。

 

 

 

うーむ、どこまでも底のない好奇心。脱帽です。

 

 

 

 

 

 

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