Hi, there. Glasgow

Study in Scotland

息子と歩く、大英博物館。

 

 

 

 

こんにちは、リックです。

クリスマスはオランダ人の友人と、彼のご両親のお家で家族そろって過ごしています。

彼とは30年の付き合いになるのですが、そのことはまた年内に書ければ・・・書くかな・・・。

 

今日はロンドン行の思い出その2です。

 

 

たまには息子と水入らず。

 

この日は妻が、パリから来てくれた親友Nちゃんとアフタヌーンティーに出かけたため、私と息子はお留守番に。「連れてこうか?」と言われたが、たかが数時間面倒を見れないパパではカッコ悪いし、たまには妻にも息抜きしてもらいたかったので、息子と水入らずで出かけることにした。

 

Hell weeksの間、朝9時ごろから大学に行って、そのまま夜中の1〜2時頃に帰る生活だったため、息子なりに”パパ・ロス” (by妻) だったらしく、このロンドン行では何かと「パパ♡パパ♡」と抱きつかれていた。自分でも幸せな父親だと思う。ま、これなら楽勝でしょ。

 

 

・・・ところがぎっちょん。

 

 

せっかくだし、私も大好きな大英博物館に連れて行きたいと思い、ゴロゴロとバギーを押して行ったところ、大英博物館ってめっちゃバリアフルですね。今まで子どもと行ったことがなかったから、気づかなかった・・・。まず入り口の荘厳な石造りの階段では、当然ながら誰も助けてくれないため(誰だ?欧米の人は日本人よりよほど助けてくれると言ったのは・・・。)、1人でひいこらバギーを担いで一段ずつ、荘厳な造りを楽しむハメに。父のスリリングな気持ちを察してか、息子の方は大喜びで足をバタバタ、バタバタ。マジやめてくれ。

 

それと入り口で少し残念だったのは、対テロ警戒なのか、巨大な掘っ立て小屋が入り口に登場し、そこでセキュリティチェックも受けなければならないことだった。昔は、、、と言っても少なくとも2年前までは、門から件の階段まで一直線に立派な雰囲気を楽しめたが、なんだか今は東京ドームで入場整理されてるおっさん達を思い出す光景だ。まあ、時節柄というべきか、仕方ないけど、なんだかサミしい時代だ。

 

そしてバリアフルその2。大英博物館、造りが格好いいのはいいのだけど、中二階のようなエリアが多く、かつ、スロープのようなものも着けていない。警備していそうで実は何もしていない警備員たちも、特に子連れバギーや車椅子の人に配慮している様子はなく・・・車椅子の人とか、どうしてるんだろう?こういう点は、やっぱり日本の科博とか、西洋美術館の方が圧倒的に配慮が行き届いている気がする。

 

・・・と、ひと通り文句はつけてみたものの、そういうところを除いてしまえば、展示物はさすが世界一!!息子はエジプトの石碑を見て興奮し、ロゼッタストーンを眺めて何やら分かったような顔で私を振り返り、巨大なモアイ像を威嚇するのであった。

 

 

彼女発見?

 

さらに・・・興奮した息子は、ついにバギーを飛び降り、自らバギーを押しまくり、モアイ像に突撃しはじめた。時々、この子は本当に1歳半なのだろうか?と思う精力ぶりを見せる我が子だが、さすがにモアイ像に特攻隊よろしく体当たりされてはコトなので、取り押さえて休憩することに。

 

「ウ・ウー!!(父ちゃん見てた?)ウーウーウー!!(あのモアイ像、ボクのこと怖がっとったな)」

 

赤ちゃん用の水筒の水をゴクゴクと飲み、オッサンのように「ぷはー!」と息を吐きながら、自分の勇敢ぶりをアピール。この仕草、息子はよくやるのですが、赤ちゃんはみんなやるのだろうか。生ビールじゃないんだからさ・・・。そしてたぶん、モアイ像はお前のことなど気にもしてないぞ。パパは、(お前が歴史的な遺産に傷をつけやしないかと、)怖くて仕方なかったが。

 

「ウ・ウー!?(あり!?あれは・・・!)」

 

どしたの。

 

「アーリア!?」

 

アーリアちゃん、というのは息子がたまにお世話になる保育園に来ている、パキスタンかインド系の女の子であり、息子より1ヶ月だけお姉さん。保育園に迎えに行くと、「バーイ♡」とにこやかに彼に手を振ってくれ、かつ美人さんである。何を勘違いしたのか、息子の方はアーリアちゃんを彼女と思っているらしく、何かと「アーリア♡アーリア♡」。寝てても寝言で「アーリア♡アーリア♡」。よほど好きらしい。

 

「ウー!ウー!パパ!パパ!!アーリア!!(パパ、アーリアがいる!急いであそこ連れてって!!)」

 

叫びつつ、ベンチから跳ね起きて走りだそうとする息子。うーむ、本当か?眺めてみると、確かに、インドかパキスタンの親子連れがおり、お嬢さんはアーリアちゃんに似てなくもない。

 

「アーリア♡アーリア♡パパ!ウ・ウー!!(パパ!ちょっと離して!!)」

 

・・・いや、違うから。確かに似てるけど。

恋に盲目になった息子を、エジプトのプトレマイオス2世の石像が生温かい目で見下ろしている。なかなかシュールな画だ。

 

「ウー!ウー!ウ・ウー!!(離せー!離してー!人さらいー!)」

 

結局、無理やりパパに連れ出された息子は、世界の・・・いや、大英博物館の中心で愛を叫びながら、展示室から退場したのだった。まあ、せっかく来たんだし、2階にあるミイラやらなんやら見て帰るかと、とろとろとバギーを押し始めると、失意を克服して金貨に夢中だった息子がいつの間にか静かになっている。覗き込むと、すやすやと寝ていた。

このとき、オックスフォードも入れて3日目の昼、何もかもが初めてづくしで疲れ果てていたのだろう。改めて防寒具を着せ、毛布を掛け直し、ホテルに帰ることにした。

 

2人きりだったということもあるが、とても自分が展示物を楽しむ余裕はなかった。いや、それどころか喫茶店で飲み物を買ったり、トイレに行くのも一苦労。独身時代が懐かしくもありつつ、これはこれで新しい境地に立ったと思えば、面白いと言えなくもない

 

何の夢を見ているのか(予想は着くんだけど・・・)幸せそうに眠る息子に、よしよし、また来ような、と話しかけて、世界一の博物館を後にしたのでした。

 

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