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Hi, there. Glasgow

Go! Study Scotland!

トイレ禍 〜英国滞在中、最大のクライシス〜

グラスゴー スコットランド 子育て 留学生活

 

こんばんは。リックです。

このブログのお問い合わせメールアカウントが、いつの間にかipadに表示されなくなっており、いくつかいただいていたご質問が放置されていました。そもそもそんなにメールがくるわけでもないので、真剣にチェックしてなかったツケでもあるのですが、ここしばらく忙しかったこともあり、放置されていた皆さま、誠にあいすいませんでした。

 

さて、今日は渡英後、我が家を襲った最大の悲劇についてです。

 

流れない。

 

あまりブログで触れてこなかったが、私たち家族は、最初に当てがわれた家族寮が「旧ソビエト連邦みたい」な暗くてジメジメした部屋で、かつ階段も急で、歩き始めたばかりだった我が子には危険だったため、かなり強引に大学と交渉して分捕った、中々いいお部屋に住んでいるさらに強引に交渉し、家賃も据え置きで元の部屋と同じ価格にしてもらった。私が疲れると妻、妻が疲れると、子供が泣き、子供が泣き止むとまた私が出てくるという交渉に、大学のアコモデーションデスクは「マジでとっとといなくなってくれ」と強く願っていたに違いない(悪)

 

そういう訳で、広いリビングにベッドルームと独立キッチン、トイレを備えた我が家は、かなり快適だ。しかも通常、他のフラットでは制限がかかっている暖房も、なぜか我が家は制限装置が壊れており、使い放題。遊びにくるクラスメートたちが国籍問わずにゴロゴロして帰っていくという、夢の地となっている。

 

ただ、入居したときから、トイレの具合だけがあんまりよくなかった。レバーを押しても手応えが弱く、3回くらい強く押さないと水が流れない。水流も、なんだか弱々しい。そして、今年に入ってからはさらにひどくなり、ポンプのようにガシガシとレバーを押しまくらないと水が流れないという事態になっていた。

 

そして・・・。ついに壊れた。

 

「水が流れない」

 

まあ、それだけならなんてことなかったが、やはりここはイギリスだった。

こちらの人は、よく「ちょっと待ってね」と表現するときに「Two Seconds♪」とか「Two Minuites♪」とかよく言う。だが、文面通りに信じてはならない。私のなかでは、

 

2 sec = 20 min

2 min = 2 h

ASAP = over 1 week

Call back soon = good bye, forever

 

である。

そして、やっぱりトイレ修理でもお国柄がでた。日曜の夜にレセプションに電話したところ、「今日はサービスがないので、明日朝すぐ行きます」とのことだった。まあ、日曜はこっちの人は働かないので、それは仕方ない。

・・・が、待てど暮らせど翌朝も修理人はやって来ない。たぶんそうだろうなと思ってたけど。

 

私は授業だったため、妻が待機していたのだが、あまりに来ないので、妻がレセプションに再度確認したところ、「修理が混んでいて、今日中にはいけないかもしれない」。

 

「どんだけイギリス中でトイレ壊れてんだよ!」

 

という妻の怒りに触れたレセプションはちょっと慌てて催促したらしい。ちなみにトイレが壊れている間、私は大学で用を足せるが、妻はいちいち5分くらい離れたレセプション棟までトイレを借りに行かねばならない。しかも、「来る前に電話しろ」となぜかトイレ予約を要求(これも妻の怒りに触れたレセプションは「インターホンでいいです」と取り扱いを変更したらしい)。

 

そして、修理人はやってきた。夕方16:30くらいだったろうか。

ひとしきりトイレを眺めた修理人は、強いスコットランド訛りでこういった。

 

「うーん。こりゃダメだべ。おら一人で直せねーから、応援呼ばないと。でんも、今日はもうおせーから、今日は来れるかねえ」

 

そして去っていったらしい。

レセプションからは、私宛に状況と見通しを知らせるメールがきた。これがまた笑える。

 

「今日、あなたのフラットに修理人を迅速に送りました。ただ、技術的な問題から再度の訪問が不可欠であり、今夜中、もしくは翌朝早く、ないし24時間以内にお伺いします」

 

いやいや、なにその「明日の天気は、晴れ、若しくは曇りでしょう、でも雨かもしれません」みたいな連絡は。もはやいらないぞ、そのメール。

 

平和への脅威

 

トイレに行けない、ということに加え、待てど暮らせどやって来ない、来ても不誠実なサービスに、妻がついにキレてしまった。正確に言うと、私の妻は基本的に大らかなのでトイレの一つや二つで怒ったりはしないのだが、たぶん、イギリスの細々したストレスで疲れていたのだろう。しかも彼女は以前イギリスに2年留学しており、細々した不満はその頃から溜まっている。

 

「コーヒーでも飲む?」(by 私)

 

「飲まない!トイレ行きたくなるでしょ!」 (by 妻)

 

お、おお・・・、と椅子に座って読書していると、息子が何やら難しい顔をしている。

彼が難しい顔をするとき、その原因は二つしかない。何も考えていないか、うんこしてるかのどちらかだ。

 

ただ、最近息子は賢くなり(親バカですいません)、用を足すとおもむろにオムツ置き場までトコトコ歩いて行き、自分でおむつと、おしりふきを両手に持って、またトコトコと親のところにやってくる。1年とちょっと前、生まれたばかりの頃なんて泣き叫ぶなかで無理やり変えていたのに、信じられない進歩だ。私が目を細めてそんなことを考えていると、機嫌の悪い人がひとり。

ママ、ママ♪と両手におむつとお尻拭きを持って近寄る彼に一言、

 

「いいよねえ。トイレ使わなくていいひとは」

 

ぴくっ、と危険を察知した息子は180度回れ右し、パパ♪パパ♪と、私の元へやってくる。もうホントにやだ、イギリスやだ、、、と涙目でつぶやく妻を尻目に、私はおむつを替える。

 

「まあまあ、明日は来るって。今日のことはもう水に流してさ・・・」(by 私)

 

「水が流れないの!!」 (by 妻)

 

いや・・・あの、すいません。おむつを替えられながら、息子は小さい声で、身振り手振りで私に何かを訴えかける。

 

「パパ!パパ。パーパ?ママ、パパー!」(パパ、ちょっとママがやばいよ。なんとかしてよ。危機管理はパパの管轄でしょ!)

 

うむ・・・。そうだな息子よ。なんとかしよう。

結局、翌日昼過ぎになっても修理人は来ず、「あいつ、絶対うちのこと忘れたな」と判断した私が再度レセプションに電話したら、「あ」とのこと。「あ」じゃないよ。

 

「では、ASAP(as soon as possible) 手配しますので・・・」

 

「ダメ。」

 

「は?」

 

「あなた方のASAPって、3日は放置して、そのまま忘れるでしょ。今回は本当に困るの。immediately 対応しろ。」

 

経緯が経緯なので、すぐ対応する、と言ってくれ、結局夕方5時に別の修理人がきたらしい。私はまた不在だったが、その修理人は30分でトイレを直し、こう言ったらしい。

 

「別に簡単でしたけど。なんで昨日のやつは直せないなんて言ったんだろう」

 

私は後から話を聞いて、本当にこの瞬間、家にいなくてよかったと思った

なんにしても、こうして我が家のトイレはワンプッシュで流れるようになり、カミさんの機嫌も直り、渡英後最大のクライシスは去っていった。

 

 

・・・。

 

 

ああ、スッキリした。

 

 

 

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Photo by Rick (All Copy Rights Reserved): The University of St. Andrews