Hi, there. Glasgow

Study in Scotland

迷友の父、現る。

 

こんにちは。リックです。

やっとエッセイ一本を英語プルーフリーダーであるJじいさんに投げ込み、彼に見てもらってる間に、私は次の課題へ。ええと、次はなんだって?はあ?エッセイ5000語?学部生の卒論とほぼ同じ単語数じゃない・・・。

 

まるで波状攻撃のようにやってくる課題群。これで来週丸々グラスゴーを離れてしまって大丈夫なんだろうか・・・。

 

やはりこの男、なにか持っている。

 

そういうわけで、波状攻撃と戦うべく、日曜も図書館にこもり、煮詰まったところで一時夕食を食べに帰宅した。

 

いつもと気分を変えて、反対側の道から大学の丘を下り、少し遠回りでケルビングローブ美術館の前を歩いていたときのこと。スコットランドらしく綺麗に晴れ渡った夕方の空の下、気持ちよく歩いていたのだが。

 

「おーい、リックー!」

 

美術館の前の大通りの交通量をものともせず、にこやかに信号を無視し、手を振って近寄ってきたあの男。おしゃれなサングラスをかけ、長身を悠々としながら歩いてくる姿は、知らなければ「ハンサムな白人」だが、誰だか知っている私にとっては・・・。

 

「ああ・・・、ジュリアン」(参考記事はこちら)

 

「なんだよ、その ’ああ・・・’って。いやあ奇遇だなあ。何してんの?まさか図書館でまたガリガリ勉強してたなんてことは・・・」

 

してたよ。悪かったな。と、捕まる前にさっさと帰宅しようとしたところ、見慣れないが、どこかで見たような気もするダンディーなおじさまと一緒にいるようだった。ええと・・・あれ?どこかで見たような・・・。

 

「あ、そうそう。これ、うちの親父。

 

「ええっ!!」

 

見たことある気がするわけだ。息子同様、快活な笑顔でこんにちは、と握手を差し出されたが、あまりにびっくりして一瞬ドギマギしてしまった。よく見るとめちゃカッコイイ。ジュリアンもハンサムだが、渋くて、キーファー・サザーランド(「24」のジャック・バウアー)みたいだ。

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(キーファー・サザーランド)

 

「いやあ、ドイツから遊びに来たんで、グラスゴーを案内してたんだよ。これから一杯飲むんだけど、一緒にどうよ?」(by ジュリアン)

 

「ん・・・。いや、忙しいからいいです。」(by 私)

 

カミさん、すでに飯作って待ってるし。一杯じゃなくて「いっぱい」飲むことになりそうだし。

 

「えー!いーじゃん。いいじゃんいいじゃん、まじで、ちょっとだけ!な!な!」 (by ジュリアン)

 

「おいおい。ご家族がいるんだから、無理に誘ったらいかん。・・・でもどう?一杯だけ。まあ、せっかく来たし、息子の友達とは一杯やりたいなあ。ま、ま。」(ジュリアンパパ)

 

親父さん、なんだかんだ言って全然フォローする気ないじゃん・・・。人懐こい笑顔を浮かべた二人に耐えきれず、わかった、じゃあ一杯だけ・・・と押し切られてしまった。

 

パブ・アイラ・イン

 

押し切られたとはいえ、ここでジュリアンのペースに乗せられてはいけない。まだ今夜は図書館に戻り、エッセイもう一本仕上げないと・・・。

ただ、私はこの日学んだ。悪友は恐ろしいが、悪友の父親はもっと恐ろしいということを。いや、恐ろしくはないんだけど、あまりにも楽しく、結局「いっぱい」飲んで、その日は撃沈した。妻にめっちゃ怒られた。

 

留学生がよく使う地元のパブ、「アイラ・イン」の小さいテーブルに陣取った私たちは、グラスゴーの地ビール、ベルヘブン・ベストを飲みながら、ドイツの地ビール、地料理、日本人のドイツ人のイメージ(その逆しかり)、クラスの話や旅行の話をしながら盛り上がった。ちなみにジュリアンは空軍中尉だが、ジュリパパは栄えあるドイツ連邦軍の大佐だ。かなり若いのに、めっちゃえらい。おそらく放蕩息子と違って、キレキレのエリートなんだろう。何度も言ってあれだが、キーファー・サザーランドとビール飲んでるみたいで、本当に渋い。当然、彼の仕事の話は限られたものの、私の役所時代の話や、修士論文のテーマなども聞いてくれ、短い時間だったが、二、三有益なコメントもくださった。

 

親父さんもかなり聞き上手だと思うが、パパっ子のジュリアンは一生懸命クラスであった楽しいことや、一緒にいったクレイジー・キャンピング(参考記事はこちら)の話などを嬉々として話していた。うーん、こういうところ、こいつ可愛いんだよなあ。親父さんの方も、たぶん初めて聞く話ではないだろうが、「いやあ、君たち、本当にクレイジーだなあ」と、ころころ笑いながら話を聞いてくれる。ん?・・・いやいや、お父さん、クレイジーなのはあなたのご子息だけです。念のため。

 

「いやあ、こいつ、いっつも勉強してるから(※)、俺が色々誘ってやってるんだよ(エッヘン)」(by ジュリアン) ※(筆者注)してません。

 

「いやあ、こいつ、いっつも呑んでるから、たまには勉強したほうがいいと思うんですけどね!」(by 私)

 

「・・・。ま、二人とも、足して2で割るとちょうどいいくらいに、楽しい学生生活を送ってくれ。」(by ジュリアンパパ)

 

留学先で、仲良くなった友達のお父さんと会う、というのは想像もしなかったけど、若干煮詰まっていたなかで、いい気分転換になった。全然知らなかったが、ジュリアンの親父さんは大学生のときに子供(ジュリアン)ができてしまい、狭いアパートでわんわん泣かれて大変だったという話を聞かせてくれた。私も今は学生でかつ親なので、とても共感できるし、親しみのわくエピソードだった。結局、大学での専攻はビジネスだったが、大学を出たあとは軍に入ったのだとか。

 

「リック、セメスター2終わったらハンブルグに来いよ!絶対だぞ!」(by ジュリアン)

 

「おう。そうだそうだ。メシもビールもうまいぞ!」(by ジュリアンパパ)

 

また、二人揃ってニコニコ。

 

 

はいはい。・・・ああ、なんか、遠からず行く気がしてきたな、ハンブルグ。

 

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Photo by Rick (All Copy Rights Reserved): The Royal Navy Submarine, Clyde bay